思春期・自立期に役立てるアドラー心理学

2019.07.15

広島城がすぐ前に広がる美しい環境の中に、まるで美術館に迷い込んだかのような近代的な建物があります。ひろしま2045ピース&クリエイト(P&C事業) の一環として改築されたそうです。それが県内でもトップクラスの文武両道で知られる広島市立基町高等学校。

 

今回、広島市立基町高等学校PTA主催講演会にお招きいただき、お話しさせていただきました。
アンケートでアドラー心理学を子育てに活かしたいとの声が多数上がり、声をかけてくださり嬉しい機会をいただきました。
テーマは、思春期・自立期に役立てるアドラー心理学】〜あなたの笑顔と勇気づけが子どもたちの将来の礎となる〜 でお話しさせていただきました。

 

 

事前打ち合わせでは、視聴覚室を使っての予定でしたが、参加希望を出してくださった数が予想を超えたそうです。急遽、講堂を使っての講演会となりました。140人を超える父兄の皆さんにご参加いただきました。お母様たちだけでなく、ご夫婦、お父様の参加もあり、子育てに対する意識の高さを感じました。

 

 

 

講演というよりも、ワークも取り入れ、ご父兄同士でも話をしていただきながら、体感型で進めさせていただきました。「子どもたちにどんな大人になって欲しいか」「子育ての目標」など、ポストイットに記入し見える化した上で、他の父兄の考えも聞いていただきました。帰りに、自分以外の方の考えを知るために、役員の皆様が総出で回収し、貼り出して頂きました。

 

 

 

 

子育てに関する考えを共有しながら、アドラーの考える子育ての提案をさせて頂きました。ご父兄の皆さんは、アラフォーからアラフィフ世代でしょうか。子育てに限らず、年齢的にも、仕事的にも、人生の転機にも当たり、もしかしたら大変な時期でもあるように感じます。

 

 

高校生の親としてだけではなく、これからの人生を描きなおしてみるいい時期でもあります。ポイントとして、「ご自身の感情コントロール」「課題の分離」について、考えて頂きました。

 

*写真は一部修正させていただいております。

 

 

ワークも体験していただきながら、最後は、全員立って頂き『10倍の笑顔ワーク』会場に笑顔と笑いの声が広がり、温かい空気が流れたように感じました。こんなにガンバっている自分にも、勇気づけのひと言をあげることから。親の笑顔と勇気づけが、子どもたちの心を育みます。

 

 

 

役員さんたちのご協力、参加者の皆さんの積極的参加のお陰で、なんとか無事終えることができました。ありがとうございます。

 

 

質疑応答では、お一人で参加いただいていたお父様から、「娘とギクシャクしていたけど、何とかいい関係にはなってきました。ただ、家族のやり取りの中で、奥さんが理不尽なやり取りを持ち出し、娘にまでダメ出しされてしまう。こんな奥さんを何とかしたいのですが・・・」

 

 

何度かのやり取りをしながら、「お父様の一次感情は何でしょう? 」そして、イラっとしているお母さん自身の一次感情はどこにありそうですか?」とお聞きすると、「つい、嫁の言葉に反応していました。自分の感情ですよね、やってみます」怒りを使わず、一次感情を伝えて夫婦間で話し合ってみことを提案してみました。会場の皆さんも、よくあるやり取りのようで、父親の立場からのお話しに、何かしらのヒントを得ている様子でした。

 

 

最後に、副校長先生からのリクエストで、父兄の皆さんの前で「笑顔10倍ワーク」。ご自身にも高校生の子どもがいらっしゃって、学校の生徒にはできても自分の子どもとは、なかなかうまく話せないこともある・・・とシェアして頂きました。このシェアは、役員さんたちからも、「何だかとても安心したような気がしました」とありました。学校の先生たちも人間ですから。【自分が不完全であることを受け入れる勇気】と、【他者もまた不完全であることを受け入れる勇気】が、共により良い子どもたちを育てていく上でも、大切であると再認識させて頂きました。

 

 

帰って振り返れば、あれもこれもと反省ばかりです。事前会場準備の段階で、水を忘れてきて脱水状態になりかけ、役員さんから水をいただいたこと・・・。始まると確認したはずのピンンターが最初動かず、焦りグダグダスタートになったこと・・・。お伝えしたかったことの半分も伝えられなかっつたかも・・・と。ただ、これも『自分は不完全であると受け入れる勇気』を持ち、これからの課題として成長することで許していただけたら幸いです。

 

 

広島では、まだまだアドラー心理学への認知度は低いように思っていましたが、関心は高いと勇気を戴きました。アドラー心理学を役立てていただく提案の機会をいただけたことに深く感謝です。

 

中心に動いておられた役員さんたちから、「帰って娘とのやり取りの言い方を変えたら、いつもならソッポを向かれるのに、素直に自分から動いてくれました。」と嬉しいご報告も頂きました。打ち合わせから、何度も確認ややり取りさせて頂きながら、当日も早くから会場準備に追われながらも、たくさんの気遣いを頂きました。役員さんたちの大変さも感じました。

 

 

暑さも30度超えという中で、たくさんの皆様と過ごせたことを幸せに思います。本当にありがとうございました。報恩感謝。

 

 

今日もブログに来て頂きありがとうございます。