今日は、組織とアドラー心理学についてのお話。組織って、家族もあれば、学校、企業、団体・・色々ありますが。
振り返ると、人材教育に携わり27年になります。そして、創業から数えると20年です。
多くの企業、組織団体、大学などに関わらせていただいてきて、常に時代の変化は感じ続けてきました。
その中で、大きな時代変化に飲み込まれそうになっていると感じている方は、決して少なくないのではないかと思う今日この頃です。
尋常ではないと思ったのは、世界中に感染拡大していったCOVID-19 ・・・2019年12月31日13時41分にその報道が流れました。これまで感じたことがないほどのココロのざわつきを昨日のように思い出します。そこから、社会経済も、社会環境も大きくうねりをあげるように加速していると感じています。
そう、まだ「加速は続いている」。ここから私たちは、未来へ生きる子どもたち、若者たちのために、何を残していけるか・・もっと真剣に考えていかなければいけないのです。
特に起業してからは、・・・ザ・昭和的な組織のあり方、人間関係のあり方、そして個のあり方も問われ、どう変革していくかを問われる時代がきていることを、個と組織のキャリア開発の観点からもお伝えし続けてきました。でも実際は、教育はするけれど、組織内での「キャリア形成の構築」にはなかなか本気で取り組んでもらえる企業は少なかったです。実際にそのシステムを構築していこうとしながらも、現場からの抵抗にあったりでなかなか進んでいかなかったのが現状でした。
そういう私自身も、ザ・昭和の縦社会、男性主導の社会の中で生きてきたこともあり、今の考え方に辿り着けるまで時間がかかったように思います。企業・組織に関わりながら、学生たちに関わりながらの中で、学びも続けて、七転八倒しながら時代変化の中で、どう私たちは変わっていくか、どうすれば柔軟に変わっていけるかを模索してきたように思います。
今の時代にこそ役に立つのが【アドラー心理学(正式名称:個人心理学)】だと実感しています。もちろん、アドラー心理学で全てが片付くなんて言いません。
それでも、学校教育が、社会組織の人材教育が、そこで生きる私たちが、「人はどうすれば幸福になれるのか?いかに生きていけば良いのか?」という問いについて、明白な考え方(理論・思想・技法)を提示しているアドラー心理学の考え方を知っていただきより良い建設的な選択ができれば、もっと誰もが生きやすい社会ができると考えています。
現に、企業研修の中でもアドラーの教えをベースにしてカリキュラムを組ませていただいています。また、ボトムアップでは、アドラー心理学の実践技法である「勇気づけ」に特化した 【ELM勇気づけ】セミナーを取り入れていただき、共通言語で話せる組織づくりで、人間関係が劇的に改善・変化している組織もあります。
人々が幸福になるための重要な鍵を握っているのは、「子育て」や「教育」である。
ーアルフレッド・アドラーー
アドラー心理学に関する著書もたくさん増えてきました。アドラー心理学は子育て用と思っている方も多いようですが、実はビジネスの世界も同様なのです。アドラー自身の原著は、難しいと言われていますが、それを分かりやすく教えてくれる本もたくさんあります。ビジネス関連の本では、昨年出版されたヒューマンギルド岩井俊憲先生の本はとても読みやすいので紹介します。
◆ビジネス教養としてから入るのもあり
◆仕事にもう疲れたよ・・と感じている方に
◆チームリーダーや中間管理職の方なら
◆学校の先生たちに読んでいただきたいのが
*経営者のための本・・・実は、教育も現場や人事が一生懸命でも、社長のひと言でひっくり返るもの(毒舌ですみません)
「嫌われる勇気」でようやくアドラー心理学に脚光を浴びましたが、まだまだ認知度は少ないようです。ちょっと驚いたお話を最後にご紹介。アドラー心理学協会 梶野真代表から教えてもらったもの。
アドラーは、アインシュタインから1つの手紙を受け取りました。
アインシュタインは、アドラーの講義に一度、またはそれ以上参加していました。この手紙は、アインシュタインが、アドラーの個人心理学について、最も科学的で、今日の真実に最も近いものと考えている、と述べられていました。
改めて、みなさんにアドラー心理学に触れて、日常で活用していただけることを願っています。
ありがとうございました。