心の金継ぎ師 Morleyです。久しぶりの投稿です。

先日、持ち寄り読書会で紹介した、ポルノグラフィティの【言伝−ことづて−】についてシェアしたくて。広島出身のポルノグラフティが、被爆の街に向けてつむいだこの曲は、ほとんど毎日のように私の耳に流れてきます。

 

気づけば、8月が近づいてきました。6日は広島、9日は長崎、そして15日は終戦の日。今年は、被爆・終戦から80年という大きな節目の夏です。

それでもなお、人は争うことをやめない。そんな現実をニュースで見るたび、心が沈むこともあります。そんなとき、いつも思い出すのが、アドラーの『人生の意味の心理学』の冒頭の一節でした。

 

我々は、この広い宇宙の片隅にある殻、つまり地球の上で生きていく。人類が存続することを保証するために、身体も心も発達させなければいけない。人間は、個人としては弱く限界があるので、他者と結びついて生きている。…人生は、「なかま」に関心を持ち、全体の一部であり、自分自身の幸福と人類の幸福のために貢献するのが《共同体感覚である》
ー アルフレッド・アドラー『人生の意味の心理学』より

 

この言葉は、まるで今の私たちに問いかけてくるように感じます。
「あなたは、未来へ何を手渡しますか?」
「そのために、“今”できることは何ですか?」

 

そんな思いを抱えていたある日、X(旧Twitter)で目にした画像が胸に残りました。
出典:@pg_koushiki(ポルノグラフィティ公式)

 

 

それから何ヶ月か経て、改めてTV特番の中で、ポルノグラフティがこの曲を作っていく過程の中で、あの時代の背景やそこで人々がどんな思いで生きていたかなど、街中で聞いたり調べたりしながら紡いでいき、届けてくれたことを知りました。

同時にアルフレッド・アドラーが私たちに残してくれたメッセージと重なって問いかけられているように感じました。

 

「走っていけ 一番電車よ 人がつなぐ夢のその先へ」

 

この歌詞の中には、あの日を越えて生きようとした誰かの祈りが、そして“いまを生きる私たち”への静かなメッセージが込められているような気がしています。そして第1次大戦を軍医として過ごしたアドラーのメッセージにも共通していると感じます。

 

答えは、まだ見つからないかもしれない。でも、こうして立ち止まり、耳を澄まし、自分に問いかけること。それもまた、未来への「ことづて」なのかもしれません。

 

あなたは、今、どんな“ことづて”を思い描きますか?

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
それぞれの「ことづて」が、どこかで誰かの光になりますように
Morleyでした。