キャリアカウンセラーとしてスタートした10年前頃、
雇用能力開発機構で若年者再就職支援がスタート
しました。
ジョブカフェで週2日間のセミナー、訓練センターで
週一回の一日セミナー、就職講演などお手伝いして
きました。
三次にも訓練センターがあるのですが、そこだけは
今も継続して地元支援と考え、各講座で2日間の
お手伝いをしています。
こちらは、若年者だけのコースと、幅広い年齢層の
コースがあります。そこでのエピソードです。
アウトローの学び方 ≪向かい合う≫−53−
2009年8月号(121号)より
職業訓練センターでキャリア形成セミナーのスタート時、
受講者の一人が怒りを露わに
「大体 こんな就職ガイダンスのようなものは意味がないんです!」と言う。
実際、このように再就職を目指す方たちの中には、職を失って傷ついた心と
将来への不安で怒りをぶつけてくる人も多い。フムフム・・・そうきたかぁ。
実は、その前日、再就職希望者対象の企業説明会があったらしい。
自分が希望していた職種があり意気揚々と期待を膨らませて行ったが、
どうやら出鼻を挫かれたらしい。
「あなたがやりたい仕事なんてウチにはないよ。そもそも何で電子系なのに
ウチを受けるの」と説教までされたという。
その他サクラ役企業がいたのか、肩肘をついた面接官や、面倒くさそうな態度で
面談者をぞんざいに扱う採用担当者もあったとか。
「あんな奴らばかりが会社で働いている社会に、自分らの就職できるところなんて
本当にあるんですか!」とまぁ、極論です。
採用側にも、再就職希望者にも、どちらにも問題がありそうです。
心ない面接官に振り回され、全ての企業がそうだと決めつける極度の一般化。
加えて彼の場合は、職を失った原因をそこに至るまでの自分の行動は
棚上げにして全て会社のせい、社会のせいにしてしまっていた。
また面接官は、会社の看板を背負ってきている事も忘れ、
こんな社員が許される会社風土ですよと言っているような態度。
≪「就活」最終面接で受かる人落ちる人≫というアエラの記事に、企業が
採用したい学生の要素で ここ数年で劣化したと感じる点が挙げられていた。
1.「率先行動する」
2.「察する能力」それに加えて、ストレス耐性や
これからの伸びしろがあるかどうか。
人に指示されなくても自分から動く力の欠乏、プレゼン力という主張する
コミュニケーションには慣れているが、相手の気持ちを理解する力がない・・・
などと手厳しい。
だけど、これ企業で働く人たちも常に言われ続けていることであり、
学生をはじめ就職希望者、主婦・主夫・・・
社会と関わって生きている私たちみんなに求められることではないだろうか。
自らの姿勢・態度に、人との関わり方や生き方のスタンスが
表れていることを痛感しました。 報恩感謝。
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つい先日の再就職セミナーでも同じようなことがありました。
再就職セミナーでは、最近は心のケアから入らなければいけないことが
多いのが現状です。
現代型うつ症状の方も多く、他責型のため溜りに溜まった怒りの
ぶつけどころもないこともあり、心のコントロールが効かないようです。
周囲は気遣いから声もかけられず、職業訓練期間中の場合は、
当たり障りのないお付き合いが三か月も続きます。
生きていく上での多くの問題の98%は人間関係からくるものです。
人間関係の良し悪しが人生を作用します。
人は一人では生きてはいけません。
共生し、共感し、そこでよりよい方法を選択していきます。
それはベストではないケースも多く、チームの状態にあわせてベターをチョイス
するケースだってあります。
交流があるからこそ、話しあい、交渉し合うことができます。
コミュニケーション上手を目指したいものです。
報恩感謝。