未知の世界に踏み出すということ…

2009.08.05

何年ぶりだろう(^_^;)
お仕事にお弁当を用意しました

ポリテクセンターさんで新しくスタート
した≪橋渡し訓練≫ 訓練選択する前の基本の予備訓練的なものらしい。
応募者は5名という少人数
最近は、訓練終了時にある就職講話のお手伝いにしか入りませんが、独立した当初、ポリテクセンターと
ヤングジョブカフェで週2日間&1日とお手伝いしていたこともあり、日程が取れたので ご恩返しです。

19歳から51歳の男性4人と女性1名。
仕事の経験もそこでの体験も全く違うメンバーたち…3日目というのに、バラバラ。
二か月続く訓練をこのままでは辛いだろうなと心配になる。

キーマンは小学校4年から学校へ行かなくなり、バイトも仕事も経験のない19歳の
彼だった。 
急遽 メニューを変更して、自分のことを話す時間をたっぷり取った。
そこから彼にも、そしてメンバーにも何かが変化し始めたようだ。 

彼が言葉を自分の中から絞り出すように発する時…毎回、うつむいて考えて、
そしてぐっーと身体を伸びあがるようにさせて 懸命に発信してくれる
メンバーは誰一人急がせず、じっとやさしく待っている。

昼食を終えて 部屋に戻ってみると自然な円座ができていた*キラッ*

ずっと辛かったんだろうな。大好きなゲームもネットではなく姉弟としかしてなかった
という。このままじゃいけないともがいていた時、生活支援の方からこの訓練を
紹介されて、背中を押されるようにしてここに来たという。
ひとりで来て、お昼も一人で食べて…ずっとひとりだった。
この訓練にたくさんの人がいたら、来れてなかったかもしれない…」
と涙がこぼれていた。

人は何かしら、自分の中で変化を起こそうとするとき、
自然に身体のどこかを動かしたり、姿勢を知らず知らずに変えて
何とかその状況を乗り切ろうとします。


彼のもがき苦しみながらも、変わろうとする姿に
心の中で「あと一歩!大丈夫!ゆっくりでいいから諦めないで…しゃべってみよう」呪文のように唱えていたのはきっと私だけじゃないと思う。

人との関わりをほとんど断ち切っていた彼が、関わりを深めていくには時間はかかるかもしれない。でも、本人が変わることを熱望し、またそれを支えるメンバーにも巡り合えたことは、踏み出してみた 最初の一歩は大成功!
話をしていて 賢い子だと思う。 ただやり方を習っていないしやったことがないだけ。
でも、きっと大丈夫だと思う。 

時代が生んだ ゲーム、希薄な人間関係…その中に埋もれていくように過ごして
きたのかもしれない。彼のような若者たちが増えてきているとも聞く。

自分のペースでいい!少しずつでいい! ゆっくりと足し算していけばいい!
メンバーに後のサポートをお願いして終了です。 だって、訓練のペースが急がせたり、先生に理解してもらえない可能性が心配だから。訓練生のほうが頼れる!

忘れかけていた 未知の世界へ一歩踏み出すこと、
その一歩の大きさを思い出させてもらいました。 
何とも言えないこの感動は、彼を含めた5名の訓練生たちから戴きました。
報恩感謝。