リオール通信130号 2010年8月発行からです。
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≪想いは同じでも・・・≫−63−
入社二年目のがんばり屋さんから ヘルプを求めるメールが入りました。
二年目と言えば、仕事の流れも一通り理解し後輩もできて新人とは違う責任感が芽生える頃。
「・・・大丈夫だとは伝えたけれど、本当は大丈夫じゃないんです。会社に行くのが辛い・・」
担当のポジションが変わったこと、
中間に立つ人が異動で抜けたことなどの状況も加えて、
パートさんたちの愚痴のはけ口となっていた様子。
また後輩の揺らぎへの相談。
アルバイトのゴタゴタに巻き込まれパニック状態。
他者の相談に乗ることは悪いことではないし、
何とか役立ちたいという気持はわかる。
ただその問題は、果たして自分一人が聞いてあげることで
解決できるのか?
そう投げかけると「解決できません」と返事。
自分が何とかしようという気持と裏腹に
どうしようもないという自分への失望感が心の負担になっていた。
一方で 責任者は「自分が聞いてもなかなか話してくれないんです」
話さないのではなく、話ができるようなチーム状況にしていない、
チーム再編成の中で起きている変化に気づいても手を打てていない
のが現状。
上下間の中に入った見えない亀裂を埋めるには、本音で伝えあうしかない。
部下が忘れてはいけないのは、チームで起きている問題は
すべて報告の義務と責任があること。
例え、対応できたとしても、事後報告する義務・責任があること。
上司は異変に気づいたら、もしくは何かしらの状況変化の中で
起こりうる状況に仮説を立てて事前に何かしらの手を打っておく、
また素早い対応で例えばミーティングや面談を行うことが必要。
ただ一つ、想いは一つだった。
自部門をよくしたい!
立場は違えども、部門として目指しているものは一つであり、
その中でのそれぞれが 自分の立場で責任を一生懸命に果たす・・
これがチーム力になる。
双方が未熟だからこそ起こった状況でした。
ほんの少し、互いが自分の本来の責任やチーム全体からの視点で
考えることができたら、またチームの成長につながるのでしょう。
チーム力の面白さを改めて教えられました。 報恩感謝。
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