新入社員研修の準備の一日。
思い出したのは江田島2泊3日(協)技術者育成協力会TECS主宰の
新入社員研修です。
タケウチ建設さんの新入社員研修でも江田島に2回お邪魔しています。
ここでの2泊3日は様々なドラマが生まれます。
江田島の研修では唯一私の手を離れるカッター訓練があります。
私は救助ボートに乗っているだけけですが、彼らが見事に成長していく様を
見ることができます。
昨今力を合わせて一丸となる体験をしている学生が少ないように感じます。
マナー研修も大切だけれど、体験を通して学ぶチームビルディングや
自分と他者との違いを学ぶチャンスも必要ではないかと感じます。
厳しいけれど、こんな体験もありだと。 〜リオール通信2012年147号より〜
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アウトローの学び“大事なことはみんなお客様から教わった”・・・
≪全力と協力≫-79-
先日、(協)技術者育成協力会(TECS)主催の2泊3日3社合同新入社員研修の
専任講師としてお手伝いをしてきました。
20名の高卒、専門卒、大卒の個性豊かなメンバーと一緒に過ごしてきました。
今回、研修のテーマは【断】、過去も未来も断ち切り、
今持つ能力を100%出して行動すること。
メンバーの中に、妙に大人びたモノ言いでこちらが何か発信するたびに
反応するのですが、どこか周りと相容れないモノを感じさせるA君がいました。
指示に対しても出す度に、前講釈、後講釈がつきます。
これは何か起こりそうな気配・・・。
TECSさんは海外研修生を受け入れ、技能教育と同時に
1.笑顔で挨拶 2.時間を守る 3.約束を守る
そして 5S教育を徹底指導して企業に送り込む機関。
その機関が派遣先の日本人の教育を提案された理由。
それは海外研修生は教えられたように3つの約束をしっかり守っているのに、
給料も違う新入社員が挨拶一つまともにしない、
それでいて彼らをバカにする言動を平気でしてしまう・・・
これではいいチームはできないからだそうです。
すでに江田島には中国・タイ・フィリピンから来た研修生たちが
一か月も前から訓練を行っていました。
事件は予定通りというか(予測通り)翌朝起床時から起こります。
国立江田島青少年交流の家では自室はもちろん共有部分までのお掃除、
朝の集いの参加が約束です。
案の定まず共有部分の掃除をしている海外研修生を横目に起きだしてきた
新人たちは自分たちのことだけを済ませます。
当然、いきなり研修中止から。集団生活で自分の在り方がそのまま出てきます。
そこでの気づきやどうすべきかを自分たちで話し合い自らが行動すると決定・
何とか再開してそれぞれの訓練に戻ります。
二日目は午後から海外研修生と合同研修としてカッター訓練実施。
言葉もわからない中で ≪全力と協力≫が求められます。
終了後、やりきった満足げな表情で気づきやもっとこうするとよかったのではと
反省会。
研修の合間あいまに、研修3原則と5Sの暗記テスト。 全員合格がゴール。
二日目10名合格、3日目朝5名合格、
いよいよラスト修了式10分前で2名が残りました。この中にA君も。
暗記の効果的方法は一番に合格したメンバーからのシェアがありました。
早く合格したメンバーはまだ合格していない人のサポートをします。
実はこの二人・・・なかなかメンバー達のサポートを素直に受け入れることが
できなかった二人です。
自分のやり方で覚えているから言われると混乱するとか、
自分だけで取れるはず・・・と拒み続けていました。
やっと一人が合格、最後の一人はA君。
全員が息をのむ中、ひと言ずつゆっくりと暗唱していきます。
・・・「合格!」その瞬間、汗と涙が混じります。
「自分はひとりじゃなくて、支えられていることがやっとわかりました」
と伝えてくれました。
彼は高卒で東京から防府に引っ越してきて一人で社会人生活をスタートします。
彼は高卒で東京から防府に引っ越してきて一人で社会人生活をスタートします。
持ち前の負けん気からか、目一杯の自分を誇示し、弱さを悟られまいと
前講釈や言い訳で武装していたようです。
やっと若者らしいいい笑顔になりました。
彼らから教えられたこと・・・
「最初からやる気のない新人社員など誰ひとりいない!
やり方を知らないだけ」 報恩感謝。
「最初からやる気のない新人社員など誰ひとりいない!
やり方を知らないだけ」 報恩感謝。