ここ数年、特にこの一年で感じているのは企業、組織の人材育成の在り方に
変化を求められているはずなのに、人材育成に対する考え方が追いついて
いないこと。
人事担当の方たちの迷いと焦りを感じている。
働き方革命が叫ばれ、一方でセルフイノベーションが強く求められている。
働き方改革をしていくには、長時間労働対策は重要ではあるけれど、
もっと違うところに課題があるような気がします。
企業・組織の成長は、そこで働く人ひとり一人の成長にかかっています。
そのひとり一人の力を伸ばさずして、組織は強くなりえない。
その個にフォーカスせざるを得ない時代がやってきているからです。
キャリアカウンセラーとして企業にキャリア開発の話をしたら、
「何をバカなことを言っているんだ!そんなことを個人に考えさせたら、辞めてしまう」
と叱られたのが10数年前ですから。
キャリアは会社が考えるもの・・・が暗黙の了解であったのは一昔前。
のはずが、実は未だ会社主導でのキャリア開発が続いている。
キャリア開発/キャリアカウンセリング 実践個人と組織の共生を目指して
横山哲夫編著に
日本のキャリア開発とキャリア・カウンセリング
(「日本労働研究機構誌2003年8月号巻頭提言」(横山哲夫)が紹介されています。
その中に組織と個人の共生:
これまでの大方の日本型組織には、組織と個人の共生状態は滅多に見られない。
共生の中身は「相互尊重・相互依存・相互選択」である筈だが、そうはなっていない。
一方的に依存・従属させるかと思えば(おしきせの福利厚生など)、俄に一方的な
選択(リストラもその一つ)を強行するなど、一方的な会社都合の強行が目立つ。
・・・・・・。
1)組織と個人の共生
2)個人主導の尊重
3)新たなキャリア開発手法
が提言されている。
・・・・・哲学抜きの外的手法、制度に走った結果がえせキャリア開発、偽CDPとなり
大半がは形骸化した。
あれからすでに10年以上経ているのに、それではいけないことが痛いほど
わかっているはずなのに、未だ哲学抜きの教育制度がまかり通っている。
そんな時、逆に個人の強みを活かすという取り組みを増やしていくことを
積極的にしているのが、ベンチャー企業であったりもします。
私たちはもっと柔軟にしなやかに自分の信念を変えていく必要があると
常々考えています。
マインドセット〜 「やればできる」の研究〜
という本が面白くてこの考え方は
これからの私たちを成長させていくにはとても役立つ。
そうそう師匠でもある横山さんが先ほどの文章の
終わりに
全てのキャリア開発支援関係者、担当者に
あえて一言
「自分自身のキャリア開発を真剣に考える者が、
他者のキャリア開発を支援することができる」
と書いています。
JCCの中で言われ続けている言葉ですが。
原点に立ち戻った日。
どうやって個を強くし、組織を強くするか考える日々です。
今日もブログに来ていただきありがとうございます。