【まぎれもない自分】

2006.05.21

涙がこみあげてきたら、
それをおさえるんじゃないんです。
そして思い切り涙を流してみるんです
その涙が過ぎ去ったあとに、
まっ青な空が見えてくるんです

私たちはそれほどに感情を粗末にしてきたんです
悲しいときにうれしそうな顔をして
人に見せるための自分を作ってしまったんです

自分が自分になれないで、誰が自分になれるんです
悲しいときに、泣けたときに、自分が自分ですよ

なぜあるがままに帰らないんです
そのあるがままの世界に帰ったときに
肩の力がぬけて、ものが鮮やかに見えてきます

それもこれも頭の世界ではなくて 感動の世界
感性の世界です

頭では人は動きませんし
どんなに皆さんが
理論的に正しいことを言っていたって
そのことで部下がついてはいくんではないんです

人を動かすのは 口や理屈ではなくて
まさに感動させることです

人を感じさせる力がなかったら
人を動かすことはできないんです

    ―行徳哲男先生―
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懐かしい手帳をみていたら、行徳先生の言葉を書き記していた。芳村思風先生の『感性論哲学』同様、時代を救えるのは【理論】や【理性】ではなく、【感性】がこれからを救い変えていくと熱く語られる。

心と心のぶつかり合いや、心根…見えないものが、見えているものを支えているんだと。その両面を大切にできる人の集団は強いと感じるし、見えるものだけに拘る人には、危険性と上っ面のまやかしを感じる。見えないものだけに拘ると、またそれはそれで人には伝えられきれていない自己満足とマスターべション的もどかしさを感じる。太い幹を支えるには、よく張った根っこが大事なんですよね。

―行徳哲男先生プロフィール―
日本BE研究所 所長
経 歴 昭和8年福岡県生まれ。現在東京在住。
35年成蹊大学卒業。44年渡米し、Tグループの世界を知り、BE訓練プログラムを開発する。
46年、日本BE研究所を設立。アメリカの行動科学、感受性訓練と日本の禅及び経営哲学を融合させたBasicEncounter Training,「人間開発、感性のダイナズム」訓練を完成させ、感性を取り戻す研修を行う。平成11年12月、箱根山中の研修を終了するまで、550回、1800人以上がこのBE訓練に参加した。
著者に「いま、感性は力」「随所に主となる」「遺伝子は語る」(いずれも到知出版社)「全生語録」がある。その話は聞く人の魂をバイブレートさせずにおかない強烈な力がある。その力は財政界を始め、スポーツ界、芸能界、中小企業のオーナー等に多大な影響を与えている。

現在、感性論哲学者、芳村思風氏、筑波大学名誉教授、村上和雄氏と共に、シンポジウムを通じて「21世紀の日本の使命」を担い得る青年たちを育てる夢に賭けている。